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労働基準法の適用について

労働者派遣法においては、派遣労働者に関する労働基準法等の適用について、原則として派遣労働者と労働契約関係にある派遣元事業主が責任を負うものであるとされています。

しかし、労働者派遣の実態から派遣元事業主に責任を問い得ない事項、派遣労働者の保護の実効を期する上から派遣先事業主に責任を負わせることが適切な事項について、派遣法に特例規定を設けることにより派遣先事業主に責任を負わせることとしています。

特例規定が設けられていない労働基準法等の規定については、原則どおり、派遣元事業主が責任を負うこととなります。  また、派遣先事業主に責任を負わせることとした事項のうち一定の事項に関しては、派遣先において労働基準法等に抵触した場合であって派遣元事業主にも責任がある場合についての罰則の特例措置を設ける等、併せて所要の特例措置が定められています。

派遣労働者に対する労働基準法等の特例等に関する適用の基本区分は下記のとおりです。

【派遣元・派遣先が両方責任を負う条項(派遣法44条1項関係)】
労働憲章的な事項 (ex:均等待遇、強制労働の禁止等)

【派遣先が責任を負う事項(派遣法44条2項関係)】
  1. 労働時間、休憩、休日等の遵守※
  2. 育児時間、妊産婦の就業制限
  3. 生理日の措置
  4. 安全衛生管理体制【一般的健康管理を除く)
  5. 職場の危険または健康障害を防止するための措置(安全基準・衛生基準の整備・遵守)
  6. 作業管理・就業制限
  7. 作業環境測定
  8. 有害業務の健診
  9. 病者の就業制限
  10. セクハラ防止 等

【派遣元事業主が責任を負う事項(派遣法の特例のない条項)】
  1. 労働契約(労働条件の書面明示、その他)
  2. 賃金(休日・時間外等の割増賃金を含む)
  3. 変形労働時間・フレックスタイム制等の定め、時間外・休日労働協定の締結、届出
  4. 年次有給休暇
  5. 産前産後休業
  6. 災害補償(労災保険)
  7. 就業規則
  8. 一般的健康管理体制(定期健康診断・就業上の措置等)
  9. 雇入れ時の安全衛生教育
  10. セクハラ防止等

労働基準法等の特例規定は、適法に労働者派遣を行う事業者及び労働者に対してのみ適用されるのではなく、派遣法に違反した労働者派遣の場合にも同様に適用されます。

業務取扱要領によれば、次のように規定されています。

「これらの規定は労働者派遣という就業形態に着目して、労働基準法等に関する特定を定めるものであり、労働者派遣事業の実施につき許可を受け又は届出書を提出した者である派遣元事業主が行う労働者派遣だけではなく、 それ以外の事業主が行う労働者派遣についても適用され、また業として行われる労働者派遣だけでなく業として行われるのではない労働者派遣についても適用されることになるので注意すること。」

また、業として行われる労働者派遣業だけではなく一時的、臨時的な労働者派遣についても適用されることになります。

※派遣労働者の日常の勤務時間等の管理は派遣先が行いますが、労働時間等の枠組みの設定は派遣元事業主が行うものであるため、派遣先が派遣労働者に時間外労働や休日労働を行わせるためには、派遣元事業主が適法な36協定の提出・届出等を行っておかなければなりません。

派遣元事業主・派遣先が責任を負う事項に関連して、派遣元事業主・派遣先の講ずべき措置として以下のようにも定められています。

【派遣先の講ずべき主な措置】
  1. 労働者派遣契約の定めに反して指揮命令することのないように適切な措置を講ずること
  2. 派遣元事業主との緊密な連携の下に苦情の適切・迅速な処理を図ること
  3. 政令の定める専門業務等以外の業務につき派遣役務の提供は同一場所の同一業務につき「派遣可能期間」を超えて受け入れないこと(これに抵触し所定要件を備えるときは、雇用契約申込み義務)
  4. 派遣期間の定めのない業務に継続3年を超えて派遣を受け入れる場合の当該業務に新規採用のときの派遣労働者への雇用契約申込み義務
  5. 派遣先責任者(別に製造業務専門責任者)を選任すること
  6. 派遣先管理台帳を整備すること
  7. 派遣先に起因する事由により派遣契約期間中に解約するときは合意を得、猶予期間をもって申し入れ、派遣労働者の就業機会の確保と損害賠償等の適切な措置をとること。

【派遣元事業主の講ずべき主な措置】
  1. 派遣労働者の希望と能力に応じた就業機会及び教育訓練機会の確保等福祉の増進に努めること。
  2. 派遣先で派遣労働者の適正な就業が確保されるよう配慮すること
  3. 派遣労働者として雇入れる場合にその旨の明示をすること
  4. 派遣先における就業条件、抵触日を派遣労働者に明示すること
  5. 「抵触日」以降継続してい派遣を行わないこと
  6. 抵触日1ヶ月前から前日までに派遣停止の通知を派遣先・派遣労働者に行うこと
  7. 派遣元責任者(別に製造業務専門責任者)を選任すること
  8. 派遣元管理台帳を整備すること


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